電位治療(静電場治療)による高カルシウム血症および組織石灰化に対する改善

本稿では、電位治療(静電場治療:SEF)がビタミンD3誘発性の高カルシウム血症および腎臓などの組織石灰化に与える効果を検証した基礎研究(マウス実験)のエビデンスをご報告します 。本内容は、山口大学および国立長寿医療研究センターの研究者らにより、国際学術誌『Biology』(2021年)にて発表された論文に基づいています

【試験の概要】

  • 目的: 電位治療が、ビタミンD3によって引き起こされる高カルシウム血症および腎石灰化に及ぼす影響を解明すること 。
  • 対象: マウスを以下の3群に割り当てて比較検証を行いました 。
    1. ビタミンD3投与群
    2. ビタミンD3投与 + 電位治療群
    3. 無処置群
  • 方法: ビタミンD3投与後、電位治療群には高電圧交流電流による電位治療(1日60分間)を5日間連続で実施しました 。(※使用機器:ココロカ株式会社製 Live-max 1/f )

【有効性の評価結果】

血液生化学検査および病理組織学的検査により、電位治療による明確な機能回復および組織傷害の改善が確認されました。

1. 血液生化学検査(腎機能と電解質の改善)

  • 腎機能の回復: ビタミンD3投与群では、腎機能低下を示すクレアチニン(CRE)および血中尿素窒素(BUN)濃度の有意な上昇が確認されました 。しかし、電位治療を行った群では、これらの数値が無処置群のレベルまで回復しました 。
  • 電解質異常の正常化: ビタミンD3投与群では、クロール(Cl)濃度の有意な低下、およびカルシウム(Ca)と無機リン(IP)濃度の有意な上昇が見られました 。これらについても、電位治療群では無処置群の正常なレベルへと戻りました 。

2. 病理組織学的検査(組織石灰化の除去)

  • ビタミンD3投与群の所見: 腎臓の尿細管内腔および腎実質に著しい多発性の石灰化が観察されました 。また、心筋においては変性・壊死を伴う広範な顆粒状の石灰化が起こり、胃組織においても粘膜の石灰化が確認されました 。
  • 電位治療による改善: 電位治療を行った群では、ビタミンD3によって引き起こされたこれらの過剰症による傷害が顕著に軽減されました 。尿細管内腔や基底膜にあった多発性の石灰化(ミネラル沈着)は、電位治療によって消失しました 。

【結論】電解質異常の調整と石灰化の改善効果

本研究により、電位治療(静電場治療)は高カルシウム血症を軽減し、腎臓、心臓、胃などの組織からカルシウム沈着を除去できるという重要なエビデンスが示されました

この結果から、電位治療は血清電解質の不均衡によって引き起こされる様々な障害の調整において有用であることが実証されています

国際学術誌『Biology』(2021年)